社内エンジニアの退職で止まったSaaS開発を引き継ぎ、リリースへ|スタートアップの開発支援事例
こんにちは。株式会社Ouver代表の市原辰規です。
社内のエンジニアが開発途中で退職し、サービスづくりが止まってしまった。設計書も十分に残っておらず、どこまで完成しているのか、何を追加で作ればよいのかが分からない。
今回は、こうした状況からOuverがSaaS型デジタルサービスの開発を引き継ぎ、リリースまで支援した事例をご紹介します。
ソースコードから実装状況を調べ、仕様やデザインをお客様と相談しながら開発を進めました。技術面だけでなく、料金体系や請求タイミングなど、サービスを運営するうえで必要な検討にも助言しています。
1. 担当エンジニアの退職で、開発が止まっていた
お客様は、SaaS型のデジタルサービスを開発していたスタートアップです。社内のエンジニアが実装を進めていましたが、開発途中で退職し、その後の開発が止まっていました。
引き継ぎにあたって難しかったのは、設計書や開発資料だけでは、システムの現在の状態を把握できなかったことです。
もともと、すべての仕様を先に確定する進め方ではなく、実装しながら仕様やデザインを検討していました。資料があっても実装とのずれがあり、その内容だけを引き継ぎの根拠にはできませんでした。
お客様側の担当者も、システム開発を専門としているわけではありません。作りたいサービスのイメージを、どのような機能に分け、どう実現するかについて、技術的な支援が必要な状況でした。
そこでOuverに、開発途中のシステムを調査し、今後の進め方も含めて引き継いでほしいとご相談をいただきました。
2. ソースコードから、開発の現在地を調べる
まず確認したのは、既存のシステムが実際にどこまで作られているかです。
技術構成には、TypeScript、Node.js、React、Next.jsが使われ、サーバー環境にはAWSを利用していました。
Ouverではソースコードの読解にAIも活用し、実装済みの部分と未実装の部分、今後の変更や保守に関わる点を調べました。
- すでに実装されている機能は何か
- これから作る必要がある機能は何か
- 既存の実装を活かして、どう開発を進めるか
- 今後の機能追加や保守で、注意が必要な点はどこか

資料の内容だけを前提にせず、実装の状態を確認することで、開発を再開するための土台を整理しました。
AIはコードの理解や調査を補助するために活用し、今後の作り方や技術的な方針は、担当するエンジニアが検討しながら進めました。
3. 仕様を相談しながら進めるため、月額固定の準委任契約を採用
お客様には、開発を進めながら仕様やデザインを決めていきたいというご希望がありました。
一方で、サービス全体の仕様には、まだ決まっていない部分が多く残っていました。この段階で完成させる範囲と金額を一括で確定することは難しく、今回の進め方には請負契約を合わせにくい状況でした。
そこで、毎月の固定金額を定めた準委任契約で、開発を支援することにしました。
定期的にミーティングを行い、進捗を確認しながら、仕様やデザインについて相談していく形です。実装を進める中で出てくる検討事項も、その都度確認しました。

今回の契約形態は、未確定の部分をお客様と一緒に整理しながら進めるために選んだものです。仕様の固まり具合や、お客様が望む進め方に合わせて検討しました。
4. 非エンジニアの担当者が判断できるよう、技術面を説明
開発を進める際には、お客様の「こういうサービスにしたい」というご要望を、具体的な機能や仕組みに置き換える必要があります。
ただ、技術に詳しくない方に実装方法だけを説明しても、判断はしにくいものです。
そこでOuverでは、ご要望を実現できるかどうかに加えて、その方法を選んだ場合に、後から問題になりそうな点も説明しました。
- 現在の仕組みで対応できること
- 実現するために、追加の検討や開発が必要なこと
- 今は実現できても、将来の変更時に制約となり得ること

技術面から助言する、CTO代行に近い役割も担いながら、お客様と開発の方向性を確認しました。
お客様に技術的な判断をすべて委ねるのではなく、判断に必要な情報を伝え、相談しながら進めることを大切にしました。
5. セキュリティ・決済に加え、料金体系や請求タイミングも検討
SaaSの開発では、画面や機能を作るだけでなく、利用者にサービスを提供し、運営していくための仕組みも必要になります。
今回も、セキュリティと決済を重点的に扱いながら開発を進めました。
また、料金体系や請求のタイミングについては、お客様が主体となって検討を進め、Ouverはシステム側の観点から助言しました。
料金の決め方や請求のタイミングは、事業としての判断です。同時に、決めた内容をシステムでどう扱うかという検討も欠かせません。
お客様が事業の方針を決め、Ouverが技術面から支える。それぞれの役割を踏まえながら、サービスの内容と開発をつなげていきました。
6. 止まっていた開発を引き継ぎ、リリースまで支援
今回の案件では、ソースコードを受け取るだけでは、開発を進めることはできませんでした。
既存の実装状況を調べること、未確定の仕様を整理すること、技術的な選択肢を説明することが必要でした。
Ouverは、これらをお客様と確認しながら開発を進め、サービスのリリースまで支援しました。

今回行った主な支援は、次のとおりです。
- ソースコードをもとに、実装状況と残っている課題を整理
- 未確定の仕様やデザインを、相談しながら具体化
- 月額固定の準委任契約による開発支援
- 定期的なミーティングでの進捗確認
- 技術的な判断や、料金・請求に関わる検討への助言
- セキュリティ・決済を重点的に扱った開発
開発途中のシステムには、既存のコードだけでなく、「これから何を作るか」という検討も残っています。
その部分も含めて引き継ぎ、サービスとして形にしていった事例です。
開発途中のシステムについても、ご相談ください
- 「担当エンジニアが退職し、開発が止まっている」
- 「設計書がなく、どこまで完成しているか分からない」
- 「仕様が固まっておらず、開発会社への依頼方法に迷っている」
- 「技術面を相談できる人が、社内にいない」
Ouverでは、開発途中のシステムの引き継ぎや、仕様を整理しながら進める開発支援にも対応しています。
まずは、現在の状況と、これから実現したいことをお聞かせください。既存のシステムや資料の状態を確認し、進め方から一緒に整理します。
株式会社Ouver 代表取締役 市原辰規