無料相談→
  1. ホーム
  2. コラム
  3. システム保守の費用相場は?月額の目安と5つの確認ポイント
コラム 保守運用
公開日

システム保守の費用相場は?月額の目安と5つの確認ポイント

「システム保守の費用相場は?」の見出しと、保守費の請求書を手に考える経営者に、担当者が5つの確認項目のチェックリストを見せているイラスト

この記事でわかること

  • システム保守費の相場の目安(よく使われるのは開発費の年15〜20%。開発費1,000万円なら月12.5万〜17万円ほど)
  • 今の保守費が高いか安いかを見分ける5つのポイント
  • 月額固定と実績精算の違いと選び方
  • Ouverの保守引き継ぎの料金(月額5万円から)と対応条件

こんにちは。株式会社Ouver代表の市原辰規です。

「毎月のシステム保守費は、この金額で妥当なのだろうか」。請求書を見ながら、そう感じたことはないでしょうか。大きな障害が起きていないと、何に費用がかかっているのか分かりにくいものです。

保守費を判断するには、月額の高い・安いだけでなく、その金額で何を任せられるかを確認する必要があります。同じ月額でも、問い合わせだけを受け付ける契約と、点検や軽微な修正まで含む契約では内容が違います。

この記事では、中小企業の経営者やシステム担当者に向けて、保守費の相場の目安と内訳、見積もりや契約を比べるための5つの確認ポイントを整理します。

扱うのは、主に中小企業が個別に開発した業務システムやWebシステムの保守を、外部の会社に任せる場合です。システム保守とは、稼働中のシステムを使い続けるために、不具合の調査・修正や必要な更新などを行うことです。具体的な対応範囲は契約によって異なります。

システム保守の費用相場の目安

よく挙げられる目安は「年間で開発費の15〜20%」

システム保守の費用相場として、年間で開発費の15〜20%程度という目安がよく挙げられます。たとえば開発費が1,000万円なら、保守費は年150万〜200万円、月にすると12.5万〜約16.7万円です。

ただし、これは多くの解説で使われている大まかな目安で、公的な基準ではありません。開発から年数がたって当時の開発費が分からないシステムや、何度も改修を重ねたシステムでは、そもそも当てはめにくいこともあります。

Ouverに届くご相談では「月10万〜15万円」が多い

Ouverには、他社が開発したシステムの保守を引き継いでほしいというご相談が届きます。その際に伺う今の保守費は、月10万〜15万円のケースが多く見られます。あくまでOuverに届いたご相談での傾向で、市場全体の統計ではありません。

開発費1,000万円に年15〜20%を当てはめた月額の試算と、Ouverへの相談時の保守費の傾向を示した図。いずれも市場平均を示す統計ではない

金額が同じくらいでも、毎月の報告があり軽微な修正まで含む契約もあれば、問い合わせの受付だけで、修正はすべて別の見積もりという契約もあります。月10万〜15万円が高いか安いかは、その金額で何を任せているかで決まります。

割合だけでは決められない理由

開発費が同じでも、次のような条件で保守の負担は変わります。金額を比べる前に、条件をそろえましょう。

条件

費用が上がりやすい

費用を抑えやすい

受付時間

夜間・休日も受け付ける

平日の日中のみ

対応の速さ

当日中の復旧を目指す

翌営業日までに回答し、復旧は調査のあとに相談

システムの状態

古いバージョンのまま、資料が少ない

更新が進んでいて、資料がそろっている

外部との連携

決済や他のシステムとの連携が多い

単独で動いている

変更の頻度

毎月のように修正や追加がある

ほとんど変更がない

システム保守費の内訳:作業・対応体制・インフラ

「保守費」という名称で請求されていても、含まれる内容は会社や契約によって異なります。まずは、次の3つに分けて確認すると整理しやすくなります。

  • 作業の費用:問い合わせへの回答、不具合の調査・修正、定期点検など
  • 対応体制の費用:担当者の確保、システムの情報共有、連絡窓口の維持など
  • インフラなどの費用:サーバー・クラウドの利用料、ドメイン代、ソフトウェアのライセンス料など
保守費を作業の費用、対応体制の費用、インフラなどの費用の3つに分け、それぞれの例を示した図

たとえば、サーバー利用料を含む見積もりと、含まない見積もりをそのまま比べると、保守作業の価格差を見誤ります。インフラの利用料と、その環境を管理する作業の費用も分けて見ることが大切です。

あわせて、サーバーやドメインを誰の名義で契約しているかも確かめておきましょう。開発会社の名義で契約していると、その会社と連絡が取れなくなったときにシステムが止まることがあります。実際に起きた例はこちらです。事例開発会社の倒産でサーバー停止|印刷会社のシステム復旧・保守引き継ぎ事例

保守費が適正か判断する5つの確認ポイント

保守費が妥当かどうかは、金額だけでなく、その金額で何を任せられるかで決まります。次の5つを確かめると判断しやすくなります。

保守費が適正か判断する5つのポイント(対応範囲、受付と回答、担当体制、追加費用、報告)を並べた図

1. 対応範囲が具体的になっているか

「保守一式」だけでは、どこまで依頼できるか分かりません。問い合わせ対応、障害の原因調査、不具合修正、バックアップの確認、ソフトウェアの更新など、含まれる作業と対象外の作業を確認します。

特に曖昧になりやすいのが「軽微な修正」です。画面の文言変更は含むのか、帳票の項目追加は別料金なのか。実際に頼みそうな作業を例に聞くと、認識の違いを減らせます。

セキュリティ更新や予防的な点検も、保守契約があれば自動的にすべて含まれるわけではありません。大規模なバージョンアップや機能追加、再構築は、通常の保守と分けて範囲と費用を確認する必要があります。

古いシステムで作り直しを勧められた場合も、必ず全面的な作り直しが必要とは限りません。状態を調べ、使い続ける部分と更新する部分を分けて考えることもできます。PHPで作られたシステムで、バージョンアップか作り直しかを迷っている場合の判断基準は、こちらで紹介しています。コラムPHP 5から8へのバージョンアップか、再構築か?実例2件で見る判断基準

レガシーシステムの保守・改修を見る

2. 受付時間・一次回答・復旧の見込みを区別できるか

平日の日中だけ受け付ける契約と、夜間・休日も対応する契約では、必要な体制が異なります。自社がシステムを使う時間帯と、止まったときに困る業務を伝えたうえで確認しましょう。

ここで注意したいのが、一次回答と復旧の違いです。「翌営業日までに回答」は、翌営業日までに直るという意味とは限りません。受付と状況確認の連絡なのか、調査への着手なのか、復旧の目標なのかを分けて聞きます。契約で復旧の目標時間を決める場合は、どの障害が対象になるかも確認しておきましょう。

障害の連絡から一次回答、調査、復旧までの流れ。一次回答の期限と復旧の見込みは別で、受付時間・一次回答・途中報告・緊急連絡の方法は契約で決めておくことを示した図

復旧に時間がかかる場合の途中報告や、緊急時の連絡方法も決まっていると、社内で対応を判断しやすくなります。

3. 担当者が不在でも対応できる体制か

担当者がシステムをよく理解していても、その人しか分からない状態では、休暇や退職の際に対応が止まる可能性があります。主担当のほかに対応できる人がいるか、構成や手順を共有しているかを確認します。

人数だけで判断する必要はありません。重要なのは、必要な情報にアクセスでき、引き継いで対応できることです。社内担当者と保守会社のどちらがサーバーやデータを管理し、障害時に何をするかという役割分担も含まれます。社内で開発したシステムの保守を外部と分担するときの考え方は、こちらで紹介しています。コラム自社開発システムの運用保守は外注できる?社内開発との役割分担

4. 含まれる工数と追加費用の条件が明確か

月額固定でも、対応時間に上限や目安が設けられている場合があります。何時間まで含まれるのか、調査や打ち合わせも計上されるのか、超過するとどうなるのかを確認しましょう。

追加費用が発生する前に見積もりと了承の手順があるかも大切です。緊急対応で事前確認が難しい場合は、連絡先や判断できる金額の範囲をあらかじめ相談しておきます。

使わなかった時間の繰り越しや、別途見積もりになる改修の扱いまで分かれば、月額以外も含めた費用を見通しやすくなります。

5. 対応内容と残っている課題が報告されるか

保守費の妥当性を継続して判断するには、作業が見えることが必要です。何を調べ、何を修正し、どの課題が残っているのか。報告の内容や頻度を確認します。

障害がなかった月でも、契約に応じて点検やバックアップの確認などを行っている場合があります。一方で、報告がないために実態が見えないのであれば、説明を求めてよいところです。「障害が起きなかったから無駄だった」とも、「保守費を払っているから安心」とも決めつけず、実際の対応を確かめましょう。

見直しの相談前に確認したい質問

契約書や見積書を見ても判断しにくい場合は、保守会社に次のように質問してみてください。

  • 今の月額に含まれる作業と、別料金になる作業を教えてもらえますか。
  • 障害時は、いつ連絡でき、どの時点で何の回答をもらえますか。
  • 主担当の方が不在のときは、誰が対応しますか。
  • 月の対応時間を超えそうな場合は、いつ相談してもらえますか。
  • 最近の対応内容と、今後必要になりそうな更新を確認できますか。
  • サーバーやドメインは、どの会社の名義で契約していますか。

回答と、自社に必要な条件を書き並べると、金額の交渉だけでなく、契約内容そのものを見直しやすくなります。

あわせて、次の資料があると、見直しや引き継ぎの相談が早く進みます。手元にないものがあっても構いません。

  • 今の保守の契約書と見積書(更新の時期と、解約を申し出る期限も)
  • 最近の対応実績や報告書
  • システムの構成が分かる資料(使っている言語、サーバー、外部サービスなど)
  • ソースコードやサーバーに、自社でアクセスできるかどうか

月額固定と実績精算はどう選ぶか

月額固定は、決めた範囲の保守を毎月一定額で依頼する方式です。予算を立てやすく、継続的な問い合わせや修正がある場合に検討しやすい形です。ただし、固定額でどこまで対応するかは契約によって違います。

実績精算は、対応した時間などに応じて費用を支払う方式です。作業が少ない月の多いシステムでは選択肢になりますが、調査や修正が重なると支払額が増えることもあります。時間単価に加え、計上単位、月の予算目安、超過しそうな場合の相談方法を確認します。

月額固定は契約範囲内は毎月一定額、実績精算は対応した時間に応じて月ごとに金額が変わることを、棒グラフのイメージで比べた図

方式

向いている場合

確認すること

月額固定

問い合わせや修正が毎月ある/毎月の予算を一定にしたい

含まれる作業と対応時間の目安、超えたときの扱い

実績精算

作業が少ない月が多い

時間単価、計上の単位、月の予算の目安、超えそうなときの相談方法

方式を選ぶ際は、直近の問い合わせや修正の件数、今後予定している変更、社内で対応できる範囲を整理しましょう。作業時間だけでなく、窓口や対応体制の条件もそろえて比較することが大切です。

安さだけで選ぶと見落としやすいこと

月額を抑えられても、必要な作業がすべて別料金だったり、緊急時の対応が自社の業務に合っていなかったりすれば、想定以上の負担になる可能性があります。

また、必要な点検や更新を後回しにすると、後の更新時に調査・修正する範囲が広がることもあります。契約内でできる作業と、別途予算が必要な更新を分け、時期や優先順位を相談しておくとよいでしょう。

高い保守費を払っていても、内容が不透明であれば見直す余地があります。まずは現在の保守会社に内訳と対応実績を確認し、不要な範囲を減らせるか、不足している対応を補えるかを話し合う方法もあります。

料金の形や対応時間を、実際の対応量に合わせて見直せるかも確認しておくとよいでしょう。

実例:対応量に合わせて、料金の形を変えた

当社では、対応の量に合わせて料金の形を見直すこともあります。製造業のお客様(従業員約600名)の社内開発システムでは、次のように進めました。

  • 導入直後で対応の量が読めないため、実績精算で開始
  • 最初の4か月ほどは問い合わせや修正が多く、月60〜70時間
  • 4〜6か月で月20時間前後に落ち着いたところで、月額固定(月約10万円)に切り替え
  • 受付は平日9時〜18時。時間外も料金1.25倍で対応できる形に

詳しい経緯は事例で紹介しています事例導入直後の対応を月約70時間から約20時間に | 製造業の社内開発システムの保守事例。

Ouverの保守引き継ぎ料金と対応条件

当社の保守運用引き継ぎの料金と条件は次のとおりです。

Ouverの保守運用引き継ぎの料金(税別)。初期調査無料、引き継ぎ作業10万円〜、月額保守5万円〜(1時間あたり約5,000円で時間に合わせて決定)、実績精算1時間5,500円、契約は初期6か月・以降12か月ごとに更新、担当2名以上

項目

内容

初期調査

無料。ソースコードとサーバーを確認し、引き継げるかどうかと、進め方・費用をお伝えします

引き継ぎ作業

10万円〜

月額保守(月額固定)

5万円〜。障害対応、お問い合わせ対応、月次レポート、軽微な修正などを含みます。月額固定は1時間あたり約5,000円で、必要な時間に合わせて決めます(月10時間程度なら月額5万円)

実績精算

1時間5,500円。保守のご契約のうえで、対応した時間に応じてご請求します

契約期間

初期6か月、以降12か月ごとに更新

受付時間と一次回答

平日9時〜18時。受付時間内の障害のご連絡やお問い合わせには、即日〜翌営業日に一次回答(受付と状況確認のご連絡)をします

担当体制

2名以上

調査から保守開始まで

1〜3か月

金額はすべて税別です。月額固定と実績精算は、どちらかを選べます。これは市場全体の相場ではなく、Ouverの料金例です。実際の費用や対応範囲は、システムの規模・構成・状態を調べたうえでお見積もりします。

一次回答は復旧期限の保証ではなく、復旧の見込みは調査後にお伝えします。夜間・土日祝日の対応は、契約内容に応じて別途ご相談となります。保守運用引き継ぎの実績は10社以上です(2026年10月時点)。料金・対応条件は2026年11月2日時点の掲載内容です。

まとめ

システム保守の費用は、年間で開発費の15〜20%程度という目安が解説記事でよく使われ(公的な基準ではありません)、Ouverに届くご相談では月10万〜15万円のケースが多く見られます。ただし、その金額が適正かどうかは、対応範囲、受付・回答の条件、担当体制、追加費用、報告内容の5つで決まります。自社に必要な対応が明確になれば、その金額を払う理由も判断しやすくなります。

Ouverでは、現在の保守内容の見直しや、他社が開発したシステムの保守引き継ぎをご相談いただけます。今の契約で分かりにくい点や、運用で困っていることがあれば、お気軽にご相談ください。

保守運用引き継ぎの料金と進め方を見る

よくある質問

システム保守の費用相場はいくらですか?
年間で開発費の15〜20%程度という目安が解説記事でよく使われますが、公的な基準ではありません。Ouverへの保守引き継ぎのご相談では、相談時点の保守費が月10万〜15万円のケースが多く見られます(市場全体の統計ではありません)。ただし、対応範囲や受付時間、システムの状態によって適正な金額は変わるため、金額と一緒に契約の中身を確認してください。
障害が起きていない月も、保守費を払う必要がありますか?
月額固定の契約では、障害が起きたかどうかだけで支払いが不要になるわけではありません。支払いの条件と対応範囲は、契約の内容によります。保守費には、障害対応のほかに、問い合わせの受付、点検、バックアップの確認、担当者の確保などが含まれていることが多くあります。障害がない月に何をしているかは、毎月の報告で確かめられます。報告がない場合は、対応内容の説明を求めてよいでしょう。
月額固定と実績精算は、どちらが得ですか?
問い合わせや修正が毎月ある場合は月額固定、作業が少ない月が多い場合は実績精算が向いています。直近半年ほどの問い合わせ・修正の件数と、今後予定している変更をもとに、同じ対応範囲・体制で、想定する作業時間と追加料金を含めた総額を比べてください。
保守会社を変えると、費用はどうなりますか?
他社へ変更する場合は、新しい保守会社がシステムを調べて引き継ぐための費用が、最初にかかることがあります。Ouverでは、初期調査は無料、引き継ぎ作業は10万円から(税別)です。月額は対応範囲や受付の条件を決め直したうえで見積もるため、今より上がることも下がることもあります。比べるときは、引き継ぎの費用、1年分の保守費、別に頼む改修費、別請求のサーバー費などを合わせた、乗り換え1年目の総額で考えると判断しやすくなります(同じ費用を二重に数えないよう注意してください)。

コラム一覧に戻る

CONTACT

何から相談すればいいか分からない、でOK。

業務システムの新規開発・刷新、保守運用引き継ぎ、業務改善のご相談をお受けしています。何を相談すればいいか決まっていない段階でも構いません。